フェアウェイバンカーの打ち方アイキャッチ

ゴルフのフェアウェイバンカーの打ち方|ダフらない“ボール優先”メソッドと番手選び

グリーンサイドとは違い、フェアウェイバンカーは基本が直打ち。狙いは「ボール優先」砂に触れる量を最小化してクリーンヒットすることです。本記事は、番手選び→セットアップ→スイングの型を一本化し、ダフリを消すための実務をまとめました。ルール面はバンカーのルール早見表も参照してください(素振りで砂に触れない等)。

まず結論|“ボール優先”で3つを合わせる

  • 番手選び:普段より1〜2番手上げる(距離は欲張らない)。土手(リップ)高打ち出し角を最優先。
  • セットアップ:グリップを1〜2cm短くスタンスはやや狭くボールはセンター〜やや右体重55〜60%を左に固定。
  • スイング:下半身は小さめに使い、70%テンポ浅い入射「ターフ(砂)を取らない」イメージでOK。

打つ前のチェック(30秒)

  1. 土手(リップ)高手前距離:打ち出し高さが足りないなら即レイアップ判断。
  2. ライ:砂に沈む/浮く/足跡の凸凹。沈むほど番手を寝かせない(上げすぎない)。
  3. 残り距離と狙いフェアウェイの広い側か、得意距離に刻むのがセオリー。

番手選びの基準(リップ優先)

状況推奨理由
リップが高い/前方が近いショートアイアンで安全に(PW〜8i)打ち出し角を確保。脱出と次打位置を最優先
リップが低い/平坦普段より1〜2番手上げ(例:7i→6i/5i)グリップダウン&70%テンポで距離ロスを回収
170y以上・ライ微妙レイアップ前提FW/UTは失敗リスク大。次の得意距離を作る

セットアップ(ダフらない型)

  • 足場:砂に軽くねじ込む(安定最優先)。そのぶんグリップを短く
  • スタンス:やや狭めで体のブレを抑制。ボールはセンター〜やや右
  • 体重配分:左55〜60%固定(左右に大きく動かさない)。
  • フェース:原則スクエア。上げたい状況でも開きすぎない。
  • 素振り:砂に触れない位置で、浅い入射高さイメージを確認。

スイング(70%テンポの直打ち)

  • 切り返しはゆっくり下半身のスway(横ブレ)を抑える
  • 入射は浅め(すくい上げない)。最下点はボールの“わずか先”に。
  • フォローを低く長く出すと薄くクリーンに当たりやすい。
  • 振りに行かない70%テンポ)。ミート>ヘッドスピードが正解。

レイアップ判断の目安

  • リップ高>自分の通常打ち出し角で越えられない:即レイアップ。
  • 沈みライ+残り170y超:フェアウェイへ80〜120y刻みを推奨。
  • グリーン手前に深いバンカー/池得意距離を残す配置を優先。

ライ別の小ワザ

  • 沈みライ:ボール位置をさらに半個右フェースを立てるハーフショット感覚
  • 浮きライ:ボールはセンターロフトを使う(上がりすぎ注意)。
  • 左足上がり:打ち出し高→番手を1つ立てる。体の傾斜に沿って振る。
  • 左足下がり:打ち出し低→番手を寝かせない低いフォローで。

よくあるミスと即修正

ミス原因修正
ダフる体が左右に揺れる/最下点が手前スタンス狭め+左体重固定ボール半個右70%テンポ
トップ体が起きる/上から入れようとしすぎ目線を低くフォロー低く長く力まず
高さが出ずにリップ直撃番手が立ちすぎ/フェース閉じ気味番手を上げる(短いクラブ)+スクエアで確実に上げる
距離が合わない欲張って振りすぎ番手上げで解決(ミート優先

OK/NG早見表

項目OK/NGポイント
番手を上げて70%で振るOKミート優先でダフリ激減
グリップダウン1〜2cmOK足の沈み分を相殺、最下点を前に
素振りで砂に触れるNGルール上のリスク。触れない位置で素振り
遠くを狙って強振NGスウェーとダフリの元。レイアップも選択肢

60秒の現場フロー

  1. 状況把握:リップ高/ライ/残距離を確認。
  2. 番手決定:普段より+1〜2番手、危険ならレイアップ
  3. 型づくりグリップ短くボール中〜やや右左体重固定
  4. 素振り砂に触れない位置で、浅い入射&低いフォローを確認。
  5. 実行70%テンポでクリーンヒット。

よくある質問(FAQ)

Q. フェアウェイウッドやUTで直接狙っても良い?
A. リップが低くライが良い距離が合うの3条件が揃うときのみ。基本はアイアンで確実に脱出→次の得意距離を作るのが安全です。
Q. ボール位置は前?後ろ?
A. ダフリを避けるため、センター〜やや右が基準。最下点をボールの“わずか先”に置くイメージです。
Q. 砂を取らないと当たりが薄くなります。
A. フェアウェイバンカーでは薄いコンタクトが正解低いフォロー70%テンポでミート優先にしましょう。
Q. 素振りで砂に触れたら?
A. バンカーでは素振りで砂に触れないのが安全。ルールの詳細はバンカーのルール早見表へ。