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グロスとネットの違い|コンペ結果の見方とよくある勘違い

コンペ結果を見たときに「自分のグロスは勝ってるのに順位が下?」「ネットって何?」「HDCPって結局いくつ引くの?」と混乱しがちです。

結論はシンプルで、グロス=実際に打った合計打数ネット=グロスからHDCP(ハンディ)を引いたスコア。多くのコンペはネット順位が基本なので、まずは“どのHDCPを使うコンペか”を押さえるだけで理解が一気に進みます。

グロスとネットの違い

グロスとは

グロス(Gross)は、18ホールで打った実打数の合計です。記入したスコアをそのまま足した数がグロスになります。

ネットとは

ネット(Net)は、グロスからHDCP(ハンディキャップ)を引いたスコアです。

  • ネット = グロス − HDCP

ネット順位を採用する目的は、上級者と初心者が混ざっても勝負になり、参加者全員が楽しめるようにすることです。

どっちが勝ち?

  • グロス戦:グロスが小さい人が上位
  • ネット戦:ネットが小さい人が上位

同じコンペでも「グロス賞」と「ネット賞」が別で用意されることがあります。結果表でどちらの順位を見ているか、最初に確認すると迷いません。


HDCP(ハンディキャップ)は何を指す?

ネットの理解で一番つまずくのは、「HDCPが何のことか」がコンペによって変わる点です。ここだけ整理すればOKです。

HDCPの種類どこで決まる?特徴よくある表記
固定HDCP(持ちハンデ)事前に設定(クラブHDCP、申告HDCP)当日ではなく「普段の実力」に近いHDCP○○、持ちハンデ
ペリア方式のHDCP当日のスコアから算出(隠しホール)運要素が入り、初心者でも上位が狙えるペリア
新ペリア/ダブルペリアのHDCP当日のスコアから算出(隠しホールが多い)偏りが出にくく、安定したプレーが強い新ペリア、ダブルペリア

ペリア/新ペリア/ダブルペリアの計算や上限ルールの確認は、既存記事にまとめてあります。


計算例で一発理解(グロス→ネット)

同じグロスでも、HDCPが違うとネット順位が変わります。

選手グロスHDCPネット(グロス−HDCP)ネット順位
Aさん9212802位
Bさん9822761位
Cさん880883位
  • グロスだけ見ると「Cさんが最少打数」
  • ネットで見ると「Bさんが最小」になり、順位が逆転

結果表で初心者が見るべきポイント

コンペの結果表は情報が多く、ここを見落とすと「え、なんで?」が起きます。まずは次の5つだけで十分です。

確認する5項目

  • 順位がグロスかネットか
  • HDCPの種類(固定/ペリア/新ペリア/ダブルペリア)
  • HDCP上限の有無(例:上限36)
  • 打数上限の有無(例:ダブルパーカット)
  • 同ネットの順位決め(カウントバックの採用有無)

同ネットの順位はどう決まる?

ネットが同じ場合、順位の決め方は主催のルール次第です。よくあるのはカウントバック(後半9ホール、後半6ホール、後半3ホール、18番の順で比較)という考え方です。

ただし、採用していないコンペもあるため、案内に記載がない場合は幹事に確認するのが安全です。

幹事に聞く台本
「順位はネットで、同ネットのときはカウントバックですか? 上限ルールも確認したいです」


OK/NG早見表

場面OKNG迷ったら
順位を見たら違和感があるネット順位かグロス順位かを先に確認グロスの感覚だけで「おかしい」と判断結果表の「NET」「HDCP」欄を見る
HDCPがどれか分からない方式(ペリア/新ペリア/ダブルペリア/固定)を確認「HDCP=全員同じ基準」と決めつけるコンペ要項か幹事に一言
同ネットで順位がついているカウントバックの有無を確認「同点は同順位」と思い込む要項の「同ネット時」欄を探す
スコアが荒れてしまったスコア記入を正確にし、集計条件に従う空欄や自己流の修正で提出同伴者とホールごとに声出し確認
ネットを上げ下げしようと考える大叩きを減らす(結果的に安定)一発逆転狙いで崩れる危ないホールは刻んで被害を小さく

迷わない確認フロー(30秒)

  1. 順位欄:ネット順位かグロス順位か
  2. HDCP欄:固定か当日算出か(ペリア系か)
  3. 上限:HDCP上限/打数上限があるか
  4. 同ネット:順位決めの方法があるか

チェックリスト

  • □ 自分が見ている順位はネットかグロスか分かる
  • □ HDCPが固定か当日算出(ペリア系)か分かる
  • □ HDCP上限・打数上限の有無を確認した
  • □ 同ネットの順位決め(カウントバック等)の有無を確認した
  • □ スコア記入はホールごとに同伴者と確認した

よくある質問

Q. グロスが一番少ない人が優勝じゃないのですか?

ネット戦のコンペでは、ネット(グロス−HDCP)が一番小さい人が上位です。グロス最少の人は「グロス賞(ベストグロス)」として別枠表彰になることがあります。

Q. ネットは実力を表しますか?

ネットは「ハンディ込みで公平に競うための指標」です。実力比較に近いのはグロスですが、コンペの目的は参加者全員が楽しめることなので、ネット順位が採用されることが多いです。

Q. HDCPは誰が決めていますか?

固定HDCPを使う場合は事前に設定され、ペリア/新ペリア/ダブルペリアの場合は当日のスコアから算出されます。どの方式かでネットが変わるので、最初に確認すると迷いません。

Q. 同ネットなのに順位が違うのはなぜ?

同ネット時の順位決め(カウントバック等)が設定されているためです。採用方法は主催ルールによるので、要項に記載がない場合は幹事に確認してください。

Q. 「HDCP上限36」って何ですか?

計算上のHDCPが大きくなっても、適用するのは最大36まで、という意味です。上限があると、ネットが極端に低くなるのを抑える効果があります。

Q. ペリアと新ペリアとダブルペリア、どれが一番多い?

開催側の方針次第です。幹事が「初心者も勝負できる」雰囲気を作りたいときはペリア系が採用されやすいです。参加者は方式より、上限ルールと小数点処理の確認が重要です。

Q. 結果表の見方が不安で、幹事に聞きづらいです。

「ネット順位ですか? 上限ルールと同ネット時の扱いも確認したいです」と聞けば、確認事項が明確で角が立ちにくいです。言い回しを増やしたい場合は、下の記事も使えます。

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