はじめてのラウンドで「どこから打ち直す?」「これは無罰?」と迷わないよう、初心者がまず覚える16項目だけを厳選して整理しました。
用語は日本で一般的な表現(例:テンポラリーウォーター/ニアレストポイント(完全な救済)/サブグリーン(誤グリーン))に統一しています。
※本ページの下部に早見表・60秒フロー・FAQを掲載していますが、16項目の数には含めていません。
- 1 1)ティーイングエリアの基礎
- 2 2)暫定球(プロビジョナル)の出し方
- 3 3)OB・ロストボールの扱い
- 4 4)ペナルティーエリア(赤/黄)の違い
- 5 5)バンカーの基礎
- 6 6)バンカーでのアンプレアブル
- 7 7)アンプレアブル(一般)
- 8 8)サブグリーン(誤グリーン)
- 9 9)テンポラリーウォーター/修理地(異常なコース状態)
- 10 10)カート道路・人工物(固定物)の救済
- 11 11)グリーン上の基本(マーク/修復/ピン)
- 12 12)球の識別・拾い上げ(ジェネラルエリア)
- 13 13)誤球のペナルティ
- 14 14)ドロップの仕方(膝の高さ/救済エリア)
- 15 15)アドバイス・練習の制限
- 16 16)スコアの数え方とホールアウト
- 17 無罰/1打罰/2打罰の早見表(参考)
- 18 迷ったときの60秒フロー(参考)
- 19 OK/NG早見表(振る舞い・進行)
- 20 よくある質問(FAQ)※項目数には含めません
1)ティーイングエリアの基礎
ティーマークを結んだ前縁の線と、その後方2クラブ長以内がティーイングエリア。この範囲内ならティーアップ可。範囲外から打ってしまった場合、ストロークプレーでは2打罰+打ち直し(その打球は無効)。
関連:ティーイングエリアの基礎
2)暫定球(プロビジョナル)の出し方
ボールがOBや紛失の恐れがある時、時間短縮のためその場で暫定球を宣言してプレー可(ペナルティーエリアの可能性だけの時は不可)。
宣言は「暫定球でプレーします」で十分。元球が見つからなければ暫定球がインプレーに。
3)OB・ロストボールの扱い
白杭/白線の外はOB。ボールが3分以内に見つからないとロスト。いずれも原則はストローク&ディスタンス(1打罰で元の場所から打ち直し)。
日本ではローカルルールで前進4打を採用するコースもあり。掲示を必ず確認。
4)ペナルティーエリア(赤/黄)の違い
赤杭=ラテラル(横方向)救済あり、黄杭=後方線上のみの基本。いずれも1打罰。
最後に横切った地点を基準に、救済エリアを決めて膝の高さからドロップ。
5)バンカーの基礎
砂に触れることの制限は以前より緩和されていますが、状態をテストしたり、球のすぐ後ろの砂を意図的に均すのはNG。
バンカー内の動かせる障害物(落ち葉・ボトル等)は取り除けます。
6)バンカーでのアンプレアブル
ボールはいつでもアンプレアブル宣言可。
1打罰で(a)元の位置から打ち直し、(b)バンカー内で後方線上、(c)バンカー内で2クラブ長以内。
2打罰で後方線上外(バンカーの外)へ出す救済も可。
7)アンプレアブル(一般)
茂み・木の根などで打てない時に選択。1打罰で(a)元の位置、(b)後方線上、(c)2クラブ長以内のいずれか。
後方線上はホールとボールを結ぶ線上で、後方へ延長した位置を基点に救済エリアを設定。
8)サブグリーン(誤グリーン)
サブグリーン上やスタンスがかかる場合は無罰救済。
ニアレストポイント(完全な救済)を基点に1クラブ長以内の救済エリアにドロップ。サブグリーン上から打つのは不可。
9)テンポラリーウォーター/修理地(異常なコース状態)
足元に水がにじむ等はテンポラリーウォーター。青杭/白線の修理地も同様に無罰救済。
ニアレストポイント(完全な救済)から1クラブ長にドロップ(ペナルティーエリア内は原則対象外)。
10)カート道路・人工物(固定物)の救済
舗装路・スプリンクラー・案内板などの動かせない障害物がスイング/スタンスに当たる時は無罰救済。
基点はニアレストポイント(完全な救済)→1クラブ長にドロップ。詳しい手順
11)グリーン上の基本(マーク/修復/ピン)
ボールはマーク→拾い上げ→拭いてOK。ボールマーク等の損傷修復は可。
ピン(旗)は立てたままでも抜いても可。ピンに当たっても無罰。
関連:グリーン上の基本ルール
12)球の識別・拾い上げ(ジェネラルエリア)
自分の球か不明なら、同伴者に告げて球の位置をマーク→識別のために拾い上げ→元にリプレース。勝手に回したり向きを変えるのはNG。
13)誤球のペナルティ
ストロークプレーで誤球を打つと2打罰で、その打数は無効。正しい球で続行。
球の取り違えを防ぐため、初球に識別マークを書いておく。
14)ドロップの仕方(膝の高さ/救済エリア)
ドロップは膝の高さから、救済エリア内に。エリアを完全に外れたらやり直し。2回外れたらプレース。
15)アドバイス・練習の制限
ラウンド中は同伴者への技術アドバイスは禁止(事前に合意したペア/キャディを除く)。
グリーン上ではラインを踏まない・他人のプレーの邪魔をしない。距離計は多くのコースで使用可(ローカル規定を確認)。
16)スコアの数え方とホールアウト
ホールアウトはボールがカップに止まるまで(ピンに当たって止まってもOKならホールアウト)。
打数はストローク+ペナルティの合計。カート備え付け端末の場合は打数のみ入力が一般的(パット数等は任意)。
関連:スコアカードの見方(記号・読み方)
無罰/1打罰/2打罰の早見表(参考)
| 状況 | 救済/扱い | 罰打 |
|---|---|---|
| テンポラリーウォーター・修理地・カート道路(固定物) | ニアレストポイント(完全な救済)→1クラブ長にドロップ | 無罰 |
| サブグリーン(誤グリーン)にかかる | 完全に避ける地点を基点→1クラブ長 | 無罰 |
| ペナルティーエリア(赤/黄) | 赤=横方向可/黄=後方線上のみ | 1打罰 |
| OB・ロスト | ストローク&ディスタンス(元から打ち直し) | 1打罰 |
| アンプレアブル(一般) | 元の位置/後方線上/2クラブ長 | 1打罰 |
| アンプレアブル(バンカー外へ) | 後方線上でバンカーの外へ | 2打罰 |
| ティーエリア外から打った(ストロークプレー) | 打ち直し(その打球は無効) | 2打罰 |
| 誤球(ストロークプレー) | 正球でやり直し(誤球の打数は無効) | 2打罰 |
迷ったときの60秒フロー(参考)
- 止める:危険時はプレー中断・「フォア!」で安全確保。
- 位置確認:ティー/ジェネラル/バンカー/ペナルティーエリア/サブグリーンかを判断。
- 救済の有無:無罰救済があるか→なければアンプレアブル/1打罰の選択肢へ。
- 基点決め:ニアレストポイント(完全な救済) or 後方線上を特定。
- 実行:救済エリア内へ膝の高さからドロップ→プレーファストで続行。
OK/NG早見表(振る舞い・進行)
| 行動 | OK/NG | 理由 |
|---|---|---|
| Ready Golf(打てる人が先にプレー) | OK | 進行が速く安全 |
| 2本持ち・クラブの先回り | OK | 行き来を減らして時短 |
| サブグリーン上からのストローク | NG | 無罰救済が原則 |
| ラインやボールの向きの故意の改善 | NG | 状況改善に該当 |
よくある質問(FAQ)※項目数には含めません
- Q. 「ニアレストポイント(完全な救済)」はどこ?
- A. その障害を完全に避けられる最も近い地点。そこから1クラブ長内が救済エリアです。
- Q. カラーや花道からマークして球を拭ける?
- A. 原則不可。グリーン上のみ可。識別のために拾い上げる場合はマーク→宣言→元へリプレース。
- Q. 雨の日はどう変わる?
- A. 基本は同じ。雨の日の戦略や雨の翌日の攻略を参考に、救済時の足元や球の泥対策を。
- Q. 前進4打は必ず使うべき?
- A. コースのローカルルールに従うのが前提。採用時はペース維持の観点から活用が推奨されることが多いです。
※本記事は一般向けの要点整理です。最終的な判断は各コースのローカルルール・最新のR&A/USGAの規則に従ってください。