ゴルフのスコアメイクで重要な「アプローチショット」。グリーン周りや100ヤード以内からの一打が安定すれば、大叩きを防いでスコアをまとめることができます。
しかし、特に初心者をはじめ多くのゴルファーが悩まされるのが「ダフリ」。ボールの手前にクラブヘッドが入ってしまい、芝や地面を深く削り、思うように飛ばないミスです。
本記事では、アプローチ時にダフらないための考え方・スイングのコツや注意点を解説します。ダフリを克服して、グリーン周りを思い通りに攻めていきましょう!
1. ダフリが起こる原因とは?
ダフリとは、ボールの手前の地面(芝)を先に叩いてしまうミスのこと。これによりボールが思ったように浮かず、飛距離が極端に落ちます。
よくある原因をいくつか挙げてみましょう。
- 体が突っ込んでしまう
インパクトに向けて上体が前方へ移動し、クラブがボールの手前で地面を叩く。 - コックを早く解きすぎる
手首を早い段階でほどいてしまい、ヘッドが落ちる。
手先だけで打とうとすると起こりやすい。 - ボール位置が適切でない
左寄りすぎ、あるいは右寄りすぎのアドレスで正しいコンタクトができない。 - 過度に上から叩こうとする
ダウンブローを意識しすぎて、結果的にボール手前の地面にクラブが突き刺さる。
アプローチでダフリが頻発すると、心理的にも慎重になりすぎたり、逆にトップしてしまったりと負の連鎖に陥りがちです。まずは基本的な構えやスイングの流れを見直しましょう。
2. アプローチでダフらないためのポイント
アプローチでしっかりボールを捉えるためには、下記のようなポイントを意識すると効果的です。
- アドレスで左足体重(右打ちの場合)
ボールを打つ際、右足体重のままだとヘッドが地面に先に落ちやすい。
6〜7割を左足にかけ、体重移動を最小限にすることが重要。 - ボール位置は中央よりやや右寄り
ウェッジなどロフトのあるクラブを使うため、ボールを右足寄り(中央かやや右)に置くと、先にボールを打ってから地面を取るイメージが作りやすい。 - 頭をあまり動かさない
ダウンスイング時に頭がボール方向(前方)に突っ込むと、手前をダフりやすい。
軸を保ち、体の回転で打つことを意識。 - 腕ではなく体幹で打つ
手首をこねたり、腕だけでピッチショットしようとするとリリースが早まりダフリやすい。
小さなスイングでも体の回転を使う感覚を養う。
3. 具体的なスイングのイメージ
アプローチでは、フルスイングほど大きく振りませんが、同じく体幹を使った回転を活かしつつ、クラブをコンパクトに振るのが理想です。
- アドレス
– ボール位置は中央からやや右足寄り。
– 体重は左に6〜7割。 - バックスイング
– 腕をコンパクトに引き上げるが、体幹の回転を伴う。
– 手首のコックはほどほどに(ライや距離による)。 - 切り返し〜ダウンスイング
– 下半身リードで回転を始め、手首の角度を維持しながらクラブを下ろす。
– ボールの手前でクラブが地面に落ちないよう、頭を動かさず体幹を回転させる。 - インパクト〜フォロー
– ボールが先に打たれ、軽くターフを取るイメージが◎。
– 軽いフォロースルーで止めるか、状況によって振り幅を調整。
4. ダフリ防止のための練習ドリル
アプローチにおけるダフリを減らすために有効なドリルをいくつか紹介します。
4-1. タオルドリル
- ボールと自分の足元の間(ボール手前)に小さく丸めたタオルを置く
- タオルにクラブが当たらないように打つ練習
- ダフるとタオルを叩いてしまうので、先にボールを拾う感覚が身につく
4-2. 左足体重ドリル
- アドレス時に9割くらい左足に重心を乗せ(右打ち)、右足かかとを少し浮かせる
- 右足はあまり動かさず、小振りなショットでボールを打つ
- ダフらず、ボールを先にヒットする感覚が得られる
4-3. ハーフスイングでの“ボール-芝”コンタクト確認
- フルスイングはせず、ハーフ〜3/4スイングでボールを打つ
- インパクト後に“ボール→地面”の順で接触できるよう、ビデオや打痕(ターフ)を確認
- 余分にヘッドが落ちていないかをチェック
5. 芝の状況別・注意点
アプローチの際にダフりを防ぐためには、芝の状態やライに応じた打ち方の調整も大切です。
- 薄芝:
クラブが滑らないので、打ち込みすぎると大きくダフる可能性大。
左足体重をやや増やし、コンパクトかつ滑らかなソール使いを意識。 - 深いラフ:
ボール周りに芝が絡む。
やや打ち込むイメージで、フェースを開きすぎないように。
“抜け”を考えたクラブ選択(SWやローバウンスウェッジ)を検討。 - 硬い地面(冬芝):
地面が硬く、クラブがバウンドしやすい。
ボールを右足寄りに置き、上下動を抑えてしっかりコンタクト。
6. まとめ
アプローチのダフリを防ぎ、安定したショットを打つためには、正しいアドレスと適切なスイング軌道、そして体重移動やリリースのタイミングが欠かせません。
- ボール位置は中央〜やや右足寄り、左足体重でダウンブローに
- 頭や上半身が前に突っ込みすぎないよう軸をキープ
- タオルドリルや左足体重ドリルでボールを先に打つ感覚を身につける
- 芝の状態に合わせて打ち込み具合を調整
アプローチが安定すると、グリーン周りのミスが大幅に減り、スコアメイクも容易になります。
ぜひ今回のポイントを参考に、練習でダフリを克服し、プレッシャーのかかるアプローチでも自信をもって打てるようになりましょう!
よくある質問(FAQ)
Q1. アプローチで最適なクラブは何ですか?
A.
ウェッジ(PW、AW、SWなど)の種類やロフトはプレーヤーの好みや状況によりますが、SWやAWが使いやすいケースが多いです。
ロフトが大きいSWを使うとボールが上がりやすい反面、距離感が難しい場合もあるので、自分の得意クラブを見つけて練習しましょう。
Q2. アプローチでも手首のコックを意識したほうがいい?
A.
フルスイングほど大きくコックを使うわけではありませんが、ハーフスイング程度でもコックを軽く入れるほうがリリースの安定に繋がることも。
ただし、初心者は腕だけの操作になりやすいので最初は「あまりコックを意識しない小さな振り幅」で慣れてから、少しずつコックを加えるのもアリです。
Q3. トップとダフリが交互に出てしまうのはなぜ?
A.
ダフリを恐れて力を抜くと今度はトップする、という負の連鎖がよく起こります。
根本原因は軸の安定とボール位置の把握が不十分なことが多い。
スイング中の重心移動を最小限に抑え、ボールを打った後に軽くターフを取る感覚を練習してみましょう。
Q4. 冬場や硬いライのときは特にダフりやすい気がします…。対策は?
A.
地面が硬いとソールが弾かれてしまいミスが増えがちです。
– ティーアップできないので、ボール位置を右足寄りにし、手元を少し先行させてコンパクトに打つ
– 余分な“上から”叩き込みを避ける
などの工夫をしてみてください。
Q5. どのくらいのターフを取るのが理想ですか?
A.
アプローチでは、フルショットほど大きなターフは必要ありません。
ボールの少し先を浅く削る程度でOK。
深く刈り取るとヘッドが減速しやすいので、薄く長くターフを取れると理想です。
アプローチでのダフリを克服すれば、グリーン周りでの安心感が格段に向上し、スコアアップに大きく貢献します。
今回紹介したポイントやドリルを活かしながら、ダフらない安定したショットを身につけて、アプローチを武器にしていきましょう!