グリーンのすぐ外。花道からか、少しラフを挟むか。ここで毎回、「パターで行く?」「ウェッジで寄せる?」と迷っていないでしょうか。
どちらも正解になり得ますが、ライや傾斜・段差によってミスの幅が大きく変わります。この記事では、グリーン外からのアプローチでパターとウェッジの使い分けを、初心者にも分かりやすいチェックリストと60秒フローに落とし込みます。
目次
まず結論(30秒サマリー)
- 花道 or 短い芝で、途中に大きな段差やラフがないならパター有利。
- ラフが厚い/段差が大きい/カラーが長いなら、ウェッジ(チップ&ラン)有利。
- 迷ったら「ミスの小さい方」=パターを基本に、条件が悪ければウェッジに切り替える。
- ウェッジを使うなら、まずは転がし寄せ(チップ&ラン)を基本形にするのがおすすめ。
パター or ウェッジ?判断基準は5つだけ
判断の軸を増やしすぎると迷うので、次の5つだけに絞ります。
- ボールのある場所の芝の長さ(花道?ラフ?)
- ボールからカップまでにある障害(ラフ・段差・カラーの長さ)
- 上りか下りか
- グリーンの速さ(速い/遅い)
- 自分の得意パターン(パター派か、アプローチ派か)
パターが「正解」になりやすいパターン
- 花道〜短い芝で、ボールの手前もグリーンもほぼ同じ高さ。
- 途中にラフの帯・大きな段差・カラーのモサモサがない。
- カップまでの距離がある程度ある(10〜15m以上)→転がしのイメージを持ちやすい。
- ミスしたくない状況(グリーン奥が“死んでいる”、池・バンカー越えなど)。
「少しでも転がせる地面がきれいなら、まずパターを疑う」くらいの感覚でOKです。
ウェッジ(チップ&ラン)が「正解」になりやすいパターン
- ボールがラフにかかっている、または芝が長いカラーの上。
- ボールとカップの間に段差や大きなマウンドがある。
- 途中にラフの帯があり、パターだと減速しすぎたり方向がブレそう。
- ショートサイドで、ある程度キャリーを出さないと乗らない(詳しくはショートサイド対策)。
この場合は、転がし寄せ(チップ&ラン)のエッジ+2歩着地など、シンプルな型に当てはめる方が再現性が出ます。
状況別のおすすめ選択
ケース1:花道から10〜15m、上り、障害なし
- → パター優勢
- ミスしてもグリーン周りで止まりやすく、3パットのリスクも比較的少ないパターン。
ケース2:花道だが、途中に深めのラフ帯が1本
- → 転がし寄せ(AW/PW〜9I)優勢
- パターだとラフで急ブレーキ→その後の転がりが読みづらく、距離感が難しい。
ケース3:カラーが長め・ラフ気味の上にボールがある
- → ウェッジ優勢
- パターだとフェースに芝が絡んで打ち出しが乱れやすい。ラフとライ読みを優先(ラフのライ読み参照)。
ケース4:グリーン手前に小さな段差、その先は下りの速いグリーン
- → 状況次第だが「段差をキャリーで越える」ウェッジ寄り
- パターで段差を越そうとすると強さを出しにくく、距離感が狂う。
「ミスの幅」で考える:どちらのミスがマシか?
パターかウェッジか迷ったときは、「どちらのミスがマシか」で考えるとスッと決まりやすくなります。
- パターのミス:大きなミスになりにくい。ほとんどがグリーン周りで収まる。
- ウェッジのミス:トップ・ザックリなど、ミスすると極端な結果になりやすい。
「スコアを作るラウンド」ではパター寄り、「練習ラウンド」ならあえてウェッジにチャレンジして引き出しを増やす、と使い分けるのもアリです。
グリーン外パターの基本ポイント
- スタンスはいつもより少し広めにして、下半身を安定させる。
- 打点を変えない(ロフトを増やすつもりで上向きに打たない)。
- カラーや花道が重いと感じたら、いつもより少し強めを意識。
- ライン読みには、芝目の読み方も少しだけ加えるとイメージしやすくなります。
ウェッジを使うときの基本ポイント
- まず転がし(チップ&ラン)を基本にする(上げて止めるのは難易度高)。
- 転がし寄せガイドのように、「エッジ+2歩」など着地点を決めてから番手を選ぶ。
- グリーン周りで下りが強いときは、着地点をもう1〜2歩手前に修正する。
- ラフが絡むときは、ライ読みとフライヤー対策も意識。
OK/NG早見表
| 行動 | OK/NG | ポイント |
|---|---|---|
| 「花道+障害なし」はパターを第一候補にする | OK | ミスの幅が小さく、3パットのリスクも減らせる |
| ラフ帯や段差をパターで無理に越えようとする | NG | 減速・方向ブレが大きくなる。ウェッジ検討 |
| グリーン奥が“死んでいる”ときにウェッジで攻める | NG | トップしたときのリスク大。パター寄りで |
| 練習ラウンドであえてウェッジにもチャレンジ | OK | 本番での選択肢と自信を増やしておく |
60秒の現場フロー
- 足元とボール周りの芝を見る(花道?ラフ?カラー長め?)。
- ボール〜カップの間にラフ・段差・カラー帯がないかを確認。
- 上り/下り・グリーンの速さをざっくり把握。
- 条件が良ければパター、悪ければチップ&ランを選択。
- 選んだクラブで、着地点(エッジ+何歩)を決めてから打つ。
よくある質問(FAQ)
- Q. 基本的にはパターとウェッジ、どちらがオススメ?
- A. 迷ったらパター寄りで考えるのがおすすめです。ミスしても大ケガになりにくく、3パットのリスクも抑えやすいからです。
- Q. グリーンのかなり外でもパターを持っていい?
- A. ルール上はどこからでもパターを使ってOKです。花道がきれいで、途中に障害が少なければ十分選択肢になります。
- Q. ウェッジで上げるロブショットはいつ使うべき?
- A. 初心者のうちはほとんど使わなくてOKです。ショートサイドでどうしても高さが必要な場面以外は、横出し or 高さの判断も含め、より安全なルートを優先しましょう。
- Q. 練習では何を意識すれば上達しやすい?
- A. 練習グリーンで「同じ場所からパター/ウェッジをそれぞれ5球ずつ」打ち、どちらの方がミスの幅が小さいかを確認しておくと、本番の判断が楽になります。